不活化ポリオワクチン
ポリオってどんな病気なの?
ポリオは、ポリオウイルスが人の口の中に入って、腸の中で増えることで感染します。
増えたポリオウイルスは、再び便の中に排泄され、この便を介してさらに他の人に感染します。
成人が感染することもありますが、乳幼児がかかることが多い病気です。
ポリオウイルスに感染しても、多くの場合、病気としての明らかな症状はあらわれずに、知らない間に免疫ができます。
しかし、腸管に入ったウイルスが脊髄の一部に入り込み、主に手や足に麻痺があらわれ、その麻痺が一生残ってしまうことがあります。
生ポリオワクチンと不活化ポリオワクチンの違い
「生ポリオワクチン」は、ポリオウイルスの病原性を弱めてつくったものです。ポリオに感染したときとほぼ同様の仕組みで強い免疫が出来ます。
免疫をつける力が優れている一方で、まれにポリオにかかったときと同じ症状が出ることがあります。
「不活化ポリオワクチン」は、ポリオウイルスを不活化し(=殺し)、免疫をつくるのに必要な成分を取り出して病原性を無くしてつくったものです。
ウイルスとしての働きはないので、ポリオと同様の症状が出るという副反応はありません。
ただし、発熱など、不活化ワクチンでも副反応が生じることがあります。
不活化ポリオワクチンの接種回数・年齢・方法
不活化ポリオワクチンは、初回接種3回、追加接種1回、合計4回の接種が必要です。
標準的な接種年齢・回数・間隔は、次のとおりです。
- 初回接種(3回):生後3か月から12か月に3回 (20日以上の間隔をおく)
- 追加接種(1回):初回接種から12か月から18か月後(最低6か月後)に1回
★単独の接種方法
- まだ1回も受けていない・・不活化ワクチンを4回受けます。
- 生ワクチンを1回受けている・・・27日以上あけて不活化ワクチンを初回接種2回+追加接種
- 不活化ポリオワクチンを1~3回受けている・・それぞれ残りの初回接種回数+追加接種
- すでに生ワクチンを2回受けている・・・不活化ワクチンは必要ありません。
この期間を過ぎた場合でも、生後90か月(7歳半)に至るまでの間であれば接種ができます。
ご不明な点、ご相談は院長までお気軽にお問い合わせください。